アラリウミウシ(仮)
Noumea norba
Marcus & Marcus, 1970
裸鰓目(ドーリス目) Nudibranchia
ドーリス亜目 Doridina
イロウミウシ科 Chromodorididae
2003.05.31.(10:30)(水温20度)
大瀬(門下)
水深23m

桃の花を思わせる鮮やかなピンク色は、
美しいものが多いイロウミウシグループの中でもひときわ美しい。

Noumea norbaとしましたが、実は自信がありません。
先日UPした、Noumea variansとしたものとの違いが分からないんです。
…と言うか、今となっては、あちらもNoumea norbaではないか…
と考えているところです。

決め手になる形態的な違いが見当たらないというのが難しいところです。

多くの場合、ダイバーたちは、
海の中で見てきたり撮影してきたりしたウミウシを、
図鑑に掲載されている画像と比較検討して同定します。
しかし、多くの図鑑には、
一種に対して、一枚あるいは数枚の画像を掲載しているのですが、
資料として、それだけでは、
明らかに不足しているということに気がつかねばならないでしょう。

僕が、Noumea norbaとNoumea variansの違いとしたのは、
背中の中央にあるストライプが繋がっているか、
あるいは途切れているかといものでした。

図鑑に掲載されている各種たった一枚ずつしかない画像を見たときの差異が、
そこにしか見出せなかったのです。

しかし、冷静に考えると、生物を分類する根拠としては、
あまりにも貧弱極まりないものでしょう。

あえて言うなら、
その点が同定の決め手とされていたとしても、
疑ってかかる必要性が存在するという種類のものだと思います。

その辺のところ、とても大事です。


さて、Noumea norbaとNoumea variansです。
解剖して内部形態を調べると、明らかな差異が見出せるということですが、
フィールドウォッチャーとしての自らのスタンスを考えると、
解剖することはもちろんのこと、
採集して細部の確認をするということも良しとはできないのです。

結局、最終的な部分での判断を、研究者の方に委ねばならない場合が多く、
その辺で面白さに欠ける部分があることは否めないのですが、
それは仕方がないことです。

僕は、フィールドで見ることによって、少しでも多くのことを知り、
好奇心を満たしていくことに喜びを見出していこうと思います。
そうすることによって、
例えば、今回話題にした二種の違いを見出せるかもしれませんしね。

今回、興味深かったのは、
写真のようにヤギに着いていたことです。
僕は、こうゆうケースを初めて見ました。
これは、普通のことなのかな?


体長 8mm



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